小公子セディは小公女セーラと同じ原作者です。フランシス・ボトソン・バーネットで、イギリス人の作家です。やはり原作者がイギリス人でありますので、小公女セーラと同様、舞台はイギリスです。

セディの本名・セドリック・エロルは両親とアメリカニューヨークの下町で、両親と3人で幸せに暮らしていました。セディの父、ジェームスは元々イギリス貴族の出身であり、兄が早くに他界したため、貴族の伯爵の後継者となる運命を背負っていました。

でもジェームスの父、ドリンコート伯爵は息子がアメリカ人の女性、つまりセディの母アニーと結婚したことを快く思っていないため、ジェームスは伯爵の後継者にはならないと頑なに拒否をしていました。

でも働きすぎたジェームスは病気で倒れて、亡くなってしまい、残された唯一の男系セディが伯爵家の後継者としての運命を背負うことになりました。でも母アニーはセディがイギリスに行くのを最初は反対していましたが、伯爵の命令により、アニーとセディはアメリカを離れて、イギリスへ専任の弁護士と共にイギリスへ旅立ちました。

でも伯爵はセディを立派な後継者として教育させるために、母と引き離すといった、何とも酷い仕打ちをします。セディもまだ会ったことのない伯爵・おじいさんに対して「おじいさんなんか大嫌いだ!」と悲しみます。

一方のアニーも愛息子のセディと引き離されたことにより、弁護士にアメリカに帰すように懇願しますが、伯爵の命令には絶対に逆らえないことを知り、それを受け入れることにし、いつかまたセディと暮らせるようにと、伯爵を信じようと決心します。

アニーと暮らせないセディは、その寂しさに耐えながらも、屋敷の人たちとはすぐに打ち解けて仲良しになります。特に専任メイドのジェーンとはまるで姉弟のように親しくなります。そんなジェーンも「セディ」と呼んで常に親しみを感じて接しています。

ロンドンから伯爵が帰ってくると、初対面にも関わらず、セディは「おじいさん!」と親しみを込めて接します。伯爵はアメリカ人の子供など躾のなっていないどうしようもない奴だと決めつけ、絶対に人を近づけない、信用しないなどの冷淡な心の持ち主でした。

母と引き離されたのも伯爵の命令だと知らないセディは「おじいさんは優しくて親切な人」と心の底から信じています。セディは両親の教えで決して人を疑うことのない、素直な心綺麗な少年です。

そんなセディの無邪気さ、心優しさに伯爵は魅かれて行きます。ここがおじいさんと孫の血族の証でしょうか。やはりどんなにアメリカ人の嫁は憎くても、セディは自分の息子ジェームスの血を引いた実の子。結局は孫が可愛いんですよね。

セディが自分に親しみを持ってくれることで、伯爵の氷着いた心も段々と解けて行きます。そして一緒に遠乗りが出来るようにセディに素晴らしい白馬をプレゼントしたりと、徐々に伯爵もセディを愛するようになっていく面が見られます。

伯爵の私有地には沢山の貧しい人々が住んでいます。家がボロボロの所も沢山あります。それを見たセディは伯爵に貧しい人々に新しい家と住みやすい環境を作ってほしいと説得します。その頃母アニーも貧しい人々のために司祭様と食べ物を運んだり、生活の世話などをしていました。

貧しい人々を目のあたりにした伯爵は私有地に住む人々の家を全部立て替え、道路整備、生活環境の改善をします。これもセディが伯爵の心を動かしたからこそです。でもセディはこれは全部「おじいさんが親切だからしてくれたんだ」と信じ切っていました。

その後伯爵は母アニーと和解、お屋敷に呼んで母、息子、おじいさんの3人で幸せに輝きました。