Monthly archives: 7月 2017

ロンドン版おしんのセーラ!あの我慢強さは半端じゃなく最早大人?

大金持ちの1人娘であったセーラですが、11歳の誕生日をさかえに境遇が一変し、お嬢様から一気に台所の下働きのメイドとなってしまい、そこから彼女の辛い人生が始まった時には毎回ハラハラドキドキの連続で見ていました。

メイド頭のモーリー、料理人のジェームスもメイドになったセーラをこき使います。11歳の少女には毎日台所仕事やその他雑用はとっても大変以上に、辛かったはずです。そんな時に同じメイドとして働いていたベッキーはセーラのよき友達・支えでもありました。

ベッキーだけはセーラの立場が変わっても「お嬢様」と呼んでいました。ベッキーは本当に優しい少女で、時にはセーラを庇うなど強い一面もありますね。

しかし、セーラは毎日酷使されても必死に耐えていました。11歳の少女にはあまりにも過酷過ぎる人生なのですが、皆さんはどう思いましたか?

NHKドラマで「おしん」が放送された2年後にこのアニメは放送されていたわけですが、当時セーラがメイドとして働く姿はもうおしんの少女時代の奉公している姿と重ね合わせていました。ですからまさしくロンドン版おしんと思っていました。

辛抱することはとても大切なことではありますが、セーラは辛抱の限界を超えているはずです!でもどうしていじめにあってもあんなに彼女は耐えることが出来たのでしょうか?

アニメの中で外に買い物に出たセーラが元御者として雇っていたピーターに話しています。「私はあの学院以外に行くところがないの。だからどんなことがあっても耐えて行くしかないの。」んん~、何ともセーラの我慢強さを強調しているかのように聞こえてきます。

セーラは父の亡くなった真相を確かめるために、インドの警察に手紙を出しています。やはりセーラは父の亡くなったことを受け入れられなかったのでしょうね。「どうかお父様が亡くなったことが嘘でありますように。」と願いを込めながら。

しかし、セーラの願い虚しく手紙は束になってインドから送り返されてしまいます。これでセーラは本当に父が亡くなったことを受け入れます。

毎日台所の下働きから、洗濯、掃除などセーラはベッキーと共に頑張っていきます。しかし本来ならこんな酷使の日々を送っていたら逃げ出したくもなるはずなのですが。

でもセーラはもう自分には頼る親戚もない、行くところが他にはないのだから、メイドとしてやっていくしかないと心の奥では常にプリンセスとしての誇りを忘れてはいなかったのでしょう。

ミンチン学院の隣りにインドから引っ越してきた見知らぬ紳士が病気だと知ったセーラは、心優しく教会へどうか紳士の病気が早く快復するようにと、祈りをささげます。それは自分の父がインドの奥地で熱病にかかって亡くなってしまったことで、とても他人事と思えなかったからです。

セーラはもう11歳にしては大人並み以上の我慢強さと優しさを持っていたんですね。自分より貧しい子がいるんだと分かれば、お腹すいてるにも関わらず、パンを分けてあげるなど本当に他人に対しても配慮の行き届いている少女です。

でも隣の紳士こそがセーラを探していた父の友人であり、これからのセーラの人生のカギを握る人だとはセーラはさすがに気づいてはいませんでした。酷使され、病気になった時に暖かい料理を運んでもらったことをきっかけに、セーラの運命は大きく変化を遂げようとしつつありました。

そして紳士と巡り合い、莫大な遺産を相続し、ダイヤモンドプリンセスになったセーラはベッキーを引き取ってまた幸福な少女として戻れました!人生は何も辛いことばかりじゃない、いつかはいいことに巡り合える!まさしくセーラはその通りだったのです!

プライドの高いラビニア!セーラをイジメた割には最後は負けたと自覚

ミンチン学院の代表生徒、ラビニア・ハーバートはアメリカ人の父を石油王に持つ大富豪の13歳の少女です。同じ年のジェシーやガードルートの2人をいつも取り巻きにし、自分より弱い立場の子にはイジメや嫌がらせをする、といった意地悪な性格の持ち主です。

お金持ちだということを常に鼻にかけ、プライドが高く、ミンチン院長に取り入るなど陰湿な面が沢山見られます。ですが、同じ学院内の生徒の殆どはラビニアにはあまり好意を持っていません。

セーラが学院にやってくる前までは、同室のアーメンガードをいじめたり、幼いロッティまでもいじめたりして、本当に優しさが全然見えない有様で、アニメを見ていてこのラビニアにはいい所など全然見当たりませんでした。

そしてセーラが学院に入学してきた時には、自分よりお金持ちだと知るとすぐに嫉妬心からセーラを憎むようになり、早速彼女に対して意地悪が始まります。

そんなセーラもまだ生徒だった時にはラビニアを睨み付けて、心の中で彼女をぶつなど強みを見せていましたが、父の死によってメイドになってしまってからはラビニアのエスカレートしていく意地悪に我慢を強いられる羽目になりました。

セーラの境遇の一変したことに一番うれしさを感じていたのはラビニアです。セーラの11歳の誕生日に父の死を知らされたことによってショックを受け、悲しむセーラの姿を見て、ラビニアは密かに悪女の微笑みをしていましたから…!!

それからというもの、ラビニアはメイドとして働くセーラをミンチン院長同様に酷使します。それが意地悪によるものだと分かっていても、セーラは反論出来ません。ですからラビニアはますますいじめをエスカレートさせていきます。

密かにフランス語の勉強を続けるようにと、セーラを陰で暖かく応援していたフランス語の先生ディファルジュ。セーラも先生の親切に受けこたえようと、夜仕事を終えてからフランス語の勉強に励みます。

ですがその様子を見ていたラビニアは、ミンチン院長に「ディファルジュ先生はセーラをひいきしている。」と告げ口をし、そしてミンチン院長はディファルジュ先生をクビにしてしまいます。何ともミンチン院長を巻き込むところはいかにも卑怯な、そして彼女の性格が出ていることがよくわかります。

それにセーラが特別生徒だった頃に使っていた部屋を自分のものにしたり、一度はセーラを自分の専属メイドにさせたい(これは結局ラビニアの父の反対により出来なかった)と思ったりと何でもかんでも自分の思い通りにセーラを操ろうとします。

ですがセーラもそんなラビニアの意地悪には決して負けてはいませんでした。セーラにはちゃんと味方がいました。同じメイドのベッキー、そして友達のアーメンガード、ロッティです。特にベッキーはセーラにとっては本当に心強い味方です。

ラビニアはセーラに味方する少女たちも意地悪します。でも決して皆彼女の意地悪には負けてはいませんでしたね。ラビニアの心の奥では「セーラなんか学院からいなくなればいいのに!」と邪魔な存在でしかなかったのです。

しかし、ミンチン学院の隣りの紳士がセーラを探していた張本人であり、父が亡くなった時の破産宣告は取り消され、莫大な遺産相続とダイヤモンドプリンセスに返り咲いたセーラに対し、ラビニアは悔しさを覚えずにはいられませんでした。

彼女はプライドが高いですから、何でも自分が一番でありたいと思っていましたが、さすがにプリンセスになったセーラにはもう勝てないと敗北を認め、セーラとは最後には和解しました。

ですが、セーラに対する今までの意地悪したことに対してラビニアは全然謝罪の言葉がありませんでした。