皆さんは赤毛の女の子を実際に見たことはありますか?多分赤毛の女の子は実在しないのではないかと思います。

でもカナダのプリンスエドワード島が舞台になった赤毛のアンは、とてもファンタジックな物語だと私は思います。このアン自身も実はみなしごで、あちこちに引き取られたり、孤児院で育てられた時期などありましたが、持ち前の明るさと想像力で周囲の人間を虜にする魅力あふれた少女です。

独身を通してきた変わり者の兄妹、マシュウとマリラ。そろそろ兄のマシュウが年老いてきたので、手伝いのできる男の子を孤児院から引き取るために、スペンサー夫人に頼みます。でもどうした手違いからか、やってきたのは髪が赤くてそばかすらだけの女の子アンでした。

「女の子など必要ない!」とマリラは言いますが、マシュウはアンを一度で気に入り、またアンもマシュウとマリラの住むグリーンゲイブルズに魅かれて住みたがります。男の子が欲しいと思っていたマリラも、一度はアンを孤児院へ送り返そうかと考えましたが、アンのおしゃべりや想像力にすっかり聞きほれて引き取ることにしました。

マシュウ、マリラの近所に住むレイチェル・リンド夫人とアンの初対面のシーンはとても笑えて見ものでした。リンド夫人のアンに対する印象が「器量が悪いんだね。」ともろに言われてアンはかんしゃくを起こします。「あんたなんか大嫌いだわ!」

アンの巻き起こす愉快なストーリーはここから始まります。オーチャードスロープに住む女の子、ダイアナ・バーリーとは「心の友」として永遠の誓いをたてます。そして勉学上のライバルとなるハンサムな少年ギルバート・ブライスには髪の毛を「にんじん」とかわかわれ、アンは「卑怯者!」と石板でギルバートの頭をたたきます。

それからのアンはギルバートを許さず、避け続けるようになりました。アンが10歳だった頃の時代、女性の間では「ふくらみ袖」が流行し、アンもその服に強くあこがれていました。でもマリラはアンを育てるにあたり、そんな風船みたいな服は必要ない!と躾の意味で与えることはしませんでした。

アンは想像力が豊かな女の子ですから、現実に「ふくらみ袖」が着られなくても万事頭の中で着ているつもりになり、一度ねだった後はもう欲しいとは言わなくなりました。

アンがアボンリーに来てからというもの、珍事件がどんどん起こります。お茶にダイアナを招待し、いちご水を飲ませたつもりが間違えて葡萄酒を飲ませてしまい、その誤解からダイアナの母親から絶交を言い渡されます。ですがその後ダイアナの妹の病気の看病の仕方を知っていたおかげで、アンが本当に葡萄酒を飲ませたんじゃないといった誤解は晴らすことができました。

それから牧師夫妻をお茶に招いた時、またまたアンは失敗をします。それは手作りのケーキにバニラエッセンスを入れるつもりが痛み止めの塗り薬を間違えて入れてしまい、そのケーキを牧師の奥さんが食べた時に発覚します。

アンは常に自分の髪が赤いことにコンプレックスを感じていました。マリラの留守中に行商人が来て、髪染めを見せてもらい、「これを使えばカラスの濡れ羽色になる」の言葉を信じ、いざ染めるととんでもない緑色に染まったり…!!

結構アンはおっちょこちょいな面が多々あることが分かりました。でもアンは勉学に置いてはいつも優等生で、クイーン学院受験ではライバルのギルバートと同時に1位になる実績を残しています。

そして猛勉強の末、学校の先生になりました。アンはマシュウとマリラの深い愛情を受けながら素敵な女性へと成長していきました。