ネロは絵を描くのが大好きな少年です。アニメの中で最初の方では、まき板に描くことが多かったネロでしたが、仲良しのアロアが古い帳簿をネロにあげた時から、ネロは紙で描く素晴らしさを覚えます。「紙ってとっても描きやすいんだ。」

でも貧しいネロにとって、紙は高級品なのです。アントワープの文具店で、お金持ちの少年が大量に画用紙を買っていく姿をネロは見かけます。

「あ~、あんな綺麗な画用紙に描いてみたいなぁ。」とネロは心の底から思うのです。絵心のあるネロは夜空にも、道にもとっさに思いついたことを絵にすることのできる少年なのです。

そんな時、木こりのミシェルの臨時の手伝いの仕事が入り、ネロは10日間ミシェルの手伝いをすることにしました。勿論綺麗な画用紙に絵を描くための費用稼ぎです。

10日間といえども、10歳の小さなネロにしてみれば、まきの木を背中にしょって運ぶ仕事は相当辛かったと言えます。ですがネロはきっと画用紙に素晴らしい絵を描くんだ!との強い思いから、挫けることなくこの仕事を達成させ、ミシェルから10日間の賃金を貰い、そのままパトラッシュとアントワープの文具店に向かいます。

閉店間際の文具店に入り、待望の画用紙を買うことが出来たネロ。もう感激の気持ちで一杯になり、次の日から画用紙に絵を描いてみようとしますが…? でも何故かネロは緊張して絵が描けませんでした。

でも丘の木の下でアロアが「描きたくなるまで待てばいいのよ!」そしてアロアが提案します。「一番最初に描くのはパトラッシュで、次が私よ!」と。そうするとネロの緊張は一気にほぐれ、画用紙にパトラッシュの姿を初めて絵にしていきます。

ネロはこれをさかえに様々な絵を画用紙に描いていきます。鳥、風車小屋、アロアなどなど。特に多かったのは、風車小屋の風景画だったといえます。ネロは風車小屋の見える風景が大好きだったのです。アロアは一時的にイギリスに行ってしまいますが、その間でもネロのことは決して忘れることなく、色チョーク(パステル)をネロにプレゼントしています。ですからネロはそのチョークで風車小屋の風景画に色付けしていましたが、見事な出来栄えでした。

アロアがイギリスから帰国後に、アントワープで絵画コンクールが行われることを知ったネロは早速挑戦してみようと試みます。ですがコンクールでは画用紙で出品することが出来ず、パネルでなければいけないことを知り、がっかりします。パネルを買う大金などない…でもネロの夢を叶えてあげたい一心からジェハンじいさんが働いて、ネロにパネルをプレゼントします。

ですがジェハンはその後他界しました。悲しみに負けることなく、ネロはコンクールの出品作品はジェハンじいさんとパトラッシュの絵姿に決め、執筆しました。「おじいさんとパトラッシュの優しい気持ちを絵にしたんだよ。今まで描いた絵の中で一番よく描けたと思うんだ。」完成後、ネロはジェハンのお墓の前でそう話しかけるのでした。

クリスマスイブの日、コンクールの審査ではなかなか1等賞が決まりませんでした。ネロとステファン(アントワープの大金持ちの少年)と競り合ってしました。ヘンドリックレイという画家だけはネロの絵を推薦しましたが、他の審査員の意見には勝てずネロの絵は落選してしまいました。

ヘンドリックレイによれば、ネロの画力はアントワープ生まれでも有名なルーベンスの後継者になりうる才能があり、引き取って教育すればルーベンス以上の画家になれるのではないか?とのことでした。

ネロは生まれながらの絵の才能の持ち主だったんですね!あんな悲しい結末がなければ彼は画家に確実になれたでしょう。