ロミオの青い空はドイツ作家のリザー・テツナー原作の「黒い兄弟」が題名とされています。スイスの田舎に住むロミオが煙突掃除夫として、イタリア・ミラノに売られ、過酷な運命にあいながらも素晴らしい友との出会いで成長していく物語です。

ロミオは11歳の少年で母と父、そして双子の兄弟を持つ5人家族でした。当時のスイスでは子供を人買いにして歩く「死神」と呼ばれる男が現れて、ロミオをぜひとも売ってほしいと両親に言いだしてくるのでした。勿論両親は頑なに拒否。でもずるがしこい死神はロミオの両親の大切にしているトウモロコシ畑に放火し、畑や土地全体を全滅させる、といった何とも卑怯な手段を決行しました。

土地や畑を失ったことにより、ロミオの父は病気で倒れてしまいもう家族には医者を呼ぶためのお金さえありません。ロミオは父を助けるために、酒場にいる死神に「僕を買って欲しい」と申し出ます。死神はロミオにサインをさせ、医者を呼べるくらいの大金を出し、ロミオを買い取ってしまいました。

そしてロミオは故郷のスイスを離れて、煙突掃除夫として半年間イタリアのミラノで働くことになりました。ミラノの道中でアルフレドやその他ロミオと同じ煙突掃除の少年たちとロミオは出会います。

売られた先の煙突掃除の親方や家族から、酷い仕打ちをされるロミオでしたが、その家には「天使」と呼ばれる優しい少女が何かとロミオを助けてくれました。彼女の名前はアンジェレッタ。とても美しい少女で、実は貴族の娘であることが後で判明します。

辛い煙突掃除の仕事の傍ら、同じ境遇の少年たちと友情を深めて行くロミオ。その中でも最初に出会ったアルフレドとはまるで兄弟のように親しくなります。

でもロミオはアルフレドを見ていて、自分とはどこか違うのではないか?と気づき始めます。ミラノの街では煙突掃除の少年たちをターゲットにして襲う「オオカミ団」と名の付いた不良グループがいました。現代で言う弱い者いじめの集団ですね。

喧嘩でも平気でナイフを使ったり、窃盗や暴力も大人顔負けの手も付けられないグループに対抗するため、アルフレドは煙突掃除の少年たちを集めて「黒い兄弟」と名付け、絆を固めます。これがミラノで繰り広げられる「黒い兄弟」の誕生秘話です。

煙突掃除のすすで汚れて黒くなるので、「黒い兄弟」なのです。そんなオオカミ団も黒い兄弟に決して負けまいと、リーダーのジョバンニは決闘を仕掛けてきます。ですが卑怯なやり手のオオカミ団に勝つにはまず前もって黒い兄弟が罠をしかけないと勝ち目はありません。

でも喧嘩でお互いを傷つけることは嫌いな黒い兄弟は、その割には緩い罠をしかけました。風船に小麦粉を詰めて、オオカミ団の少年たちに投げつけるのが罠でした。

その成果は見事に成功、黒い兄弟はオオカミ団に勝ちました。ですがオオカミ団は負けたとは認めず、今度はアルフレドを人質に取り、ロミオとオオカミ団の中でも一番強い少年を戦わせるようにし組むなど、相変わらず悪の集団です。

でもオオカミ団のリーダージョバンニも、ここはナイフを一切使わず勝負をつけようとしますが、ロミオと戦った少年が隠れてナイフを持っていたことを発見、「この恥さらし野郎!」と言い、アルフレドを解放し、敗北を認めるのでした。

アルフレドには妹のビアンカがいて、実は名門貴族の子供で、両親を財産目当てで叔父夫婦に殺されてしまったのですが、その罪を着せられ、妹は囚われの身となっていました。ですが黒い兄弟の活躍でビアンカを救いだし、イタリア国王の前で兄弟そろって無実を証明することに成功しました。

ロミオにとってアルフレドは永遠の友でした。