フランダースの犬の主人公・ネロは祖父のジェハンじいさんと幼いころから2人暮らしをしてきた心優しい貧しい少年です。ネロの両親は2歳の時亡くなり、それで母方の祖父ジェハンがネロを引き取ってアントワープから離れたブラッケン村に小さな家を借りて暮らすようになります。

でもネロは両親がいなくても、年齢の割にはしっかりしていて、毎日アントワープまで牛乳運びの仕事をするジェハンじいさんを助けます。

馬車で運べば楽に済みますが、貧しいネロとジェハンじいさんにはそんな余裕はなく、荷車で牛乳管4つを毎日休むことなく、アントワープまで徒歩で運んでいました。それで運んだ賃金を貰ってそれを生活費に充てていました。

祖父と2人暮らしであっても、ネロは絶対に人をうらやましがったり、憎んだりすることはありません。隣りのヌレットおばさんはネロの母親変わり、そして森の奥で木こりとして働くミシェルもまたネロを本当の息子の様にかわいがります。ですからネロは寂しいと思ったことは1度もありません。

アニメはパトラッシュとの出会いからストーリーは始まってますが、ところでネロはパトラッシュと出会う前は幸せだったのでしょうか?う~ん、やっぱり幸せだったのでしょうね。優しい祖父・ジェハンがいましたから。

心優しく、真面目な所もネロは祖父に似ています。幼いことから一生懸命働く祖父を見て、今度は自分が祖父を支えないと~とネロは考えるようになります。

牛乳運びの仕事は村人の親切でやらせてもらっている、とアニメの中でジェハンはネロに話してますがやはり学校へ行かせてやれないことがジェハンの最大の悩みでもありました。ですから自分のできる範囲でネロに読み書きを教えたり、最低限の行儀作法などは教えていました。

ですからネロはいつも朝早く牛乳運びの農業宅で「おはよう~おじさん!」と挨拶しています。あれはジェハンじいさんの孫を上手に育てた証です。

ある意味パトラッシュとの出会う前のネロは貧しくても幸福な生活を送っていたと言えますね。隣りのヌレットおばさんは何かとネロの世話を焼いてくれますし、アヒルのクロもネロのいい遊び相手です。

でも結局アヒルのクロはパトラッシュが現れてからはネロより、パトラッシュを友達に選びました。(笑)

アニメの中でジェハンじいさんが病の床に伏した時に、ネロの小さいころの回想シーンが出てきます。その時のジェハンじいさんの顔の表情はとても優しく、孫のネロを優しく見守りながら牛乳運びの仕事をして、育ててきた一面がうかがえます。

ですからネロは両親の愛情は受けられなかったものの、祖父の愛情をたっぷり受けて育ってきたので、貧しくても幸せだったのです。決して不幸ではなかったと言えます。

それに祖父の優しさをネロはちゃんと受け継いでいます。おじいさんと孫の絆はちゃんと描かれています。

それに木こりのミシェルの仕事を手伝ったり、病気のヌレットおばさんの看病をするなど、本当にネロは周囲の手助けもよくしています。

そういった充実した生活の中で、ネロはパトラッシュと出会ったのでしょうか。金物屋に酷使されていたパトラッシュを心配するなど、本当に心の優しさが伝わってきました。

パトラッシュが加わって生活するようになってから、何だかネロやジェハンじいさんの状態が変わりつつあるのを感じました。

それは意地悪な大家ハンスと、アロアの父・コゼツの態度です。2人はとにかく貧しいネロを嫌っており、パトラッシュを飼うなんてよっぽど景気がいいのか~と嫌味を言いました。