母をたずねて三千里!マルコ少年の長い旅路の距離は1万2千キロ!

母をたずねて三千里はイタリアと南アメリカのアルゼンチンが舞台となった作品です。主人公マルコの母・アンナが父・ピエトロの経営する診療所の借金返済のためにアルゼンチンへ出稼ぎに出るという形で物語はスタートします。

マルコが生活していた時代はとても不景気だった模様で、とても近所でいい働き口はなかったと言われています。ですから外国へ移民したり、出稼ぎしないと大きな収入は期待できないと言ってもいいでしょう。

マルコの父・ピエトロは貧乏人でも診察してもらえる診療所を経営している事務長です。ですがとんでもない人物に騙されてお金を根こそぎ取られてしまい、借金だけが残ってしまう事態を迎えてしまうのです。

ですが事務長である限り、借金返済のためには妻の力が必要だということで、アルゼンチンで事業に成功した親戚を頼りに出稼ぎに出る提案をします。兄のトニオはこの事態をすぐに聞き分けましたが、まだ幼いマルコには理解できないだろうと前日まで黙っておいて、家族でピクニックに出かけるのです。

ピクニックで楽しい1日を過ごした後に、近所のおばさんから「あんたのお母さんはアルゼンチンへ行ってしまうんだよ!」と告げられ、号泣。次の日、アンナが船で旅立ってしまい、マルコは悲しみのあまり、「お母さん行かないで!」と走ります。でも無情にもアンナを乗せた船はアルゼンチンへ行ってしまいました。

それから数年が立って、お母さんから順調に便りが届いていたはずなのに、ある日突然お母さんからの手紙が途絶えてしまいました。お母さんは病気なのでは?と心配するマルコ。何とかお父さんを説得しようと試みますが、お父さんは猛反対。仕方なくマルコは密航しますが、これもすぐに見つかってしまい、失敗。

でも息子マルコの固い決心を感じ取ったお父さんはマルコのアルゼンチン行きを許します。兄・トニオが置いて行った子ザルのアメデオと一緒にマルコの長い旅が始まります。お母さんに会える!マルコの心はもうアルゼンチンへと飛んでいきます。

途中大きな嵐にあいながらも、船はアルゼンチンの首都・ブエノスアイレスへ到着。でも運悪くマルコは持ち金をスリによって盗まれてしまいます。ひどい話です。途方に暮れるマルコでしたが、イタリアにいたころ仲良しになったベッピーノ一座と無事に再会することができ、見ていた自分自身もㇹっとしました。

ですが、母・アンナが頼っていた親戚は事業に失敗してバイアブランカに隠れているのではないか?という情報があり、そしてベッピーノ一座と共に馬車で20日間かかると言われるバイアブランカへ行くことになりました。

苦しい旅路の末、何とかバイアブランカに着きますが、やはりお母さんは行方不明。自暴自棄になるマルコですが、ひょんなことから妙な人物に会います。その男性はマルコの親戚のことを知っていると言い、偽名を使ってお母さんの居所を告げます。

ですがその男性こそマルコの親戚に当たる当人で、だまし続け、お母さんの手紙も送ることが出来ずに隠していたことが後で判明しました。

そこから更にマルコの果てしない母探しは続きます。バイアブランカ~ブエノスアイレス~ロサリオ~コルドバ~ツクマン。

特にコルドバからツクマンへの旅は苦しく辛い日々でした。高熱で倒れたり、足を怪我したりと不運なことばかり続きました。

それでもマルコはお母さんのいる所へ走ります!そして苦心の末お母さんとの再会を果たすのです。

マルコの長い旅は三千里と言われますが、一里が4キロですので合計1万2キロとなります。これは想像もつきません。現実4キロ歩くとすごくヘロヘロになりますが。

人間そんな長距離旅不可能です。